みなさん、リクガメの健康診断は行ってますか?
リクガメは体調不良をあまり表に出しません。
鼻水のような目に見えて体調が悪化してから動物病院を受診することが多いと思いますが、とくに悪い症状がなくても年に1回程度でも受診されることをオススメします。
「元気そうに見えてたけどレントゲンと撮ると結石があった」なんて話を聞くこともあります。

今回は、私もリクガメの健康診断にいってきましたので、その「準備」「診察内容」「費用」について紹介していきます。
リクガメの健康診断の必要性
健康診断に行った方がいい理由
リクガメは我慢強く、体調不良をあまり表に出さないことで有名です。
「体調不良の個体とついでに元気な個体も受診させてみると、なんと大きな結石があって開甲手術をした」という話も聞いたことがあります。
このように、まったく元気そうに見える個体でも何かしらの異常も持っている可能性もあるため、症状がなかった年でも1回くらいはプロの獣医さんに診てもらうと良いでしょう。
・どこも悪くなければ安心できますし、かかりつけ医としても正常な受診データを記録できるため、その後何かあったときでもスムーズな治療を行えます。
ついでに爪やクチバシをメンテナンスしてもらうのもアリです。
・もし悪いところがあれば早期発見につなげられ、早いタイミングで治療を進めることができます。
健康診断の注意点
しかし、リクガメにとって住み慣れた環境の外に出ることはストレスや体力を奪われることにもなります。
体調を崩しているときの移動は尚更体力を奪われてしまうため、そうならないように日頃の飼育や健康診断が重要になってきます。
少しでも普段と同じ環境のまま移動できるよう、これらのことに注意してみてください。
- においが変わらないよう移動用の容器には使用中の床材を敷く
- 普段と変わらない温度・湿度を管理する
- 少しでも安心できるよう暗闇にする
- 揺れに注意する
- あらかじめ動物病院へ予約し外出時間を最小限にする
- かかりつけ医を決めておく
- 寄り道をしない
- など

リクガメは緊張したり身の危険を感じると糞尿をしますので、処理するための紙や袋も用意しておきましょう。
健康診断の内容

では、私も今回リクガメの健康診断に行ってきましたのでその内容を紹介していきます。
とくに弱った症状は見当たらないのですが、体重の停滞と減少が気になったリクガメを受診してきました。
経緯はこちらの身体測定記事を参照ください(見出し3つ目「インドホシガメのサジ♂」)
問診と視診

問診
まずは問診からはじまります。
- 飼育環境はどうか
- 飼育何年目か
- 病歴はあるか
- エサは食べているか
- 気になることはあるか
- など
できるだけ詳細に、飼育設備の写真や体重変化の記録などあると便利です。
視診
つぎに視診で異常がないか確認していきます。
- 気管系に異常はないか(呼吸音、鼻水、開口呼吸など)
- 爪やクチバシは伸び過ぎていないか
- 歩行に問題はないか
- 体重は正常か
- ライトによる火傷はないか
- カビは生えてないか
- など
寄生虫検査(糞便検査)

糞便を顕微鏡で覗き、寄生虫検査(糞便検査)もします。
寄生虫を持っていると、下痢の症状や十分な栄養を吸収できなかったり、最悪の場合は命の危険にもつながります。
リクガメには少なからず寄生虫は存在しますが、正常な量であれば問題はありません。
ここでは悪さをする寄生虫やその量が異常でないかを確認します。

検査するための糞は事前に用意する必要があります。
当日の新鮮な糞を用意しましょう。糞をしていなければ温浴をするなどして用意することも可能です。
ラップで包むなどして乾燥しないように気をつけてください。
レントゲン検査(X線)

さいごにレントゲン検査(X線)です。
正面・横・上の角度から計3枚の撮影が一般的です。
- 肺は正常か(肺炎ではないか)
- 結石はないか
- 抱卵していないか
- 骨は正常か
- 胃や腸など内臓詰まりを起こしていないか
- など
診察結果

以上が主な健康診断の内容になります。
今回私が診てもらったインドホシガメの検査結果は「異常なし」でした。
300gまで成長し、それから3ヶ月ほど体重が停滞していたため寄生虫を疑っていたのですが正常の値で問題なし。
インドホシガメのオスはこれくらいで成長が止まる個体も多く、成熟した可能性もあるそうです。
え、300gってちょっと小さ過ぎないかな…。
異常がなく安心はしましたが、何かしらの理由で成長が止まってしまった可能性も考慮し対策していこうと思います。
費用
費用明細の内容を紹介します。
動物病院やその地域によって金額は変化するため、あくまで目安として参考にしてください。
合計すると¥7,000前後/1頭になります。
検査だけじゃなく、治療や薬の処方があれば+αの費用も発生します。
レントゲン検査が少し高め…。高額にも感じますがリクガメの健康と引き換えなら安いもんです。
他、治療費に関しては、過去に肺炎治療をまとめた記事でもまとめてますのでご参考ください▼

リクガメの体調不良は表に出づらいと書きましたが、日頃から注意深く観察しているとほんの少しの変化から異変を感じ取り対策していくことが理想です。
エサの食べる量が少し減ったとか、いつもより寝てる時間が長いとか。
ずっと見られるのもカメにとっては心地よくないですが、私も日頃からの観察を怠らず良い飼育ができるよう頑張ろうと思います。

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